SPG・マリオットの本格的な会員システム統合に伴い、会員ランクやそれに応じたメリットなどに大きく変更が出てきたのは皆さんもご存知のことと思います。
今回は、SPG・マリオットの新たな会員制度とヒルトンの会員制度との違いや、それぞれの提携しているクレジットカード(SPGアメックスやヒルトンVISAカード)との比較をしていきます。
ご興味のある方はご覧いただければと思います。
目次
会員制度の違いについて
とりあえず会員制度の違いから。
SPG・マリオットの会員制度(2018年8月以降)
まずは2018年8月にスタートするSPG・マリオットの新会員制度についてです。
以下の表をご覧ください。
こちらの会員制度は「宿泊数」でのカウントになります。
25泊からゴールド、50泊からプラチナになります。
表の赤枠と青枠で囲ったところがポイントとなります。
ゴールド以上で
「ホテルのウェルカムギフト」と「客室のアップグレード」
を受けられます。
「ホテルのウェルカムギフト」ですが、ゴールドとプラチナ以上とでは異なります。
ゴールドでは「ポイント」のみ、プラチナ以上になると「朝食」を選択できるようになります。
実際はプラチナ以上には意味のある特典かもしれませんね。
「客室のアップグレード」については、空室状況に基づきますので、アップグレードされたらラッキーぐらいの感じでいると良いと思います。
プラチナ以上になると
「ラウンジアクセス」
が付いてきます。ラウンジ対象の部屋に宿泊しなくてもラウンジにアクセスができます。ラウンジでは夕方ごろにイブニングカクテルタイムがあり、お酒や軽食を楽しむことができます。
会員ランクは6段階でゴールドへは25泊、プラチナへは50泊が必要
ゴールド以上で部屋の無料アップグレード
プラチナ以上で朝食無料、ラウンジアクセスが可能に
なお、新会員制度が始まるまではSPG、マリオット、リッツカールトン独自の会員制度になっています。
以下で述べますSPGアメックスを保有しているとSPGゴールド会員となり、マリオットへのステータスマッチによりマリオットゴールド会員となることで「ラウンジアクセス」「朝食無料」の特典が受けられます。
ヒルトンの会員制度
次はヒルトンの会員制度についてです。
以下の表をご覧ください。
ヒルトンの会員制度は4つに分かれています。
メンバー | シルバー | ゴールド | ダイヤモンド | |
滞在数 | 0~3 | 4~19 | 20~29 | 30~ |
宿泊数 | 0~9 | 10~39 | 40~59 | 60~ |
滞在数又は宿泊数で会員ランクが決定します。
例えば、3連泊した場合、滞在数は1、宿泊数は3となります。
なので、1泊のみというのをいくつかのホテルで繰り返せば、30泊でダイヤモンド会員になれます。
同じホテルで一度チェックアウトして同日に再度チェックインする場合は、別々の滞在とみなされないので注意が必要です。
宿泊数で考えると、SPG・マリオットのほうがヒルトンに比べて条件的にゆるいですので、1度の滞在で何泊もするのであればSPG・マリオットのほうが上級会員になりやすいです。
ただ、ヒルトンについては、「滞在数」でのカウントがありますので、1度の滞在で1泊しかしない場合であれば、ヒルトンのほうが上級会員になりやすいです。
先ほどの会員ごとの特典表のなかでポイントとなるのは赤枠と青枠で囲んだところです。
ゴールド以上になると
「朝食」と「部屋の無料アップグレード」
が付いてきます。
朝食は会員+同室の1名までの計2名まで無料になります。朝食は大体2~3000円程度ですので約5000円程度お得になります。
部屋のアップグレードは空室の状況次第ですので、アップグレードされたらラッキー、ぐらいに考えておくと良いと思います。
アップグレード状況については以下にまとめてありますのでご覧いただければと思います。
ダイヤモンドになると
「ラウンジアクセス」
が付いてきます。
通常、エグゼクティブフロア以上に宿泊しないとアクセスできないラウンジですが、ダイヤモンド会員になると、エグゼクティブフロアでなくてもラウンジアクセスが可能です。
ラウンジでは夕方にカクテルタイムがあり、お酒と軽食を楽しむことが可能です。
その他、ホテルによってはダイヤモンド会員向けの特典を設けている場合があります。
会員ランクは4段階でゴールドは20滞在、ダイヤモンドは30滞在が必要
ゴールド以上で朝食2名分とアップグレードが無料
ダイヤモンドでラウンジアクセスが可能
会員制度については以下にもまとめておりますので合わせてご覧いただければと思います。
提携カードについて
SPG・マリオット系の提携クレジットカード
SPG・マリオット系のクレジットカードといえば
「スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(SPGアメックス)」
ですよね。
年会費は31000円(+税)と高額であり、また、家族カードの作成にも15500円(+税)と高額のカードです。
しかしながら、入会時にはスターポイント10000ポイントがもらえますし、カード更新時には無料宿泊がプレゼントされます。
スターポイント自体、航空会社のマイルに交換すると非常にお得で、還元率にして1.25%もあります。
また、カードを保有するだけでSPGゴールド会員となれます。
8月の新会員制度がスタートすると「ゴールド会員」となると思われます。(新会員制度とSPGアメックスの詳細な関係についてはまだ正式には明らかになっていませんがゴールド会員となるでしょう)
スタート前までは、SPG、マリオット、リッツカールトンそれぞれの会員制度となっており、SPG以外(マリオットやリッツカールトン)で特典を受けるためにはそれぞれの会員制度に「ステータスマッチ」をする必要があります。
このステータスマッチが2018年7月までは超絶お得であり、SPGゴールド会員はマリオットゴールド会員になることができます。
現行のマリオットゴールド会員は「朝食無料」「ラウンジアクセス可能」という大きな特典があり、このために非常にお得なカードとして近年人気でした。
新会員制度に移行後はSPGゴールド会員はそのままゴールド会員となりそうですが、ステータスマッチでマリオットゴールドになった人はどうなるのか、これについては「ゴールド会員」「プラチナ会員」2つの意見に分かれています。
現行のマリオットゴールド会員は新会員制度に移行後は「プラチナ会員」になる予定となっていますが、ステータスマッチという変則的な取得の場合には、もともとのSPGゴールドが基準となる可能性がありその場合であれば「ゴールド会員」となるかもしれません。
ゴールド会員となった場合、現在に比べたら「改悪」となるでしょう。
(いままでが良すぎたという気もします)
2018年7月までは超絶お得(マリオットで朝食無料にラウンジアクセス可能)
新会員制度スタート後のホテルライフは改悪の可能性が高い
ポイント制度や継続時の無料宿泊は大きいメリット
ヒルトン系列の提携クレジットカード
ヒルトン系列の提携カードといえば
「ヒルトンオナーズVISAカード」
です。
通常カードとゴールドカード、プラチナカードの3種類があります。
それぞれ年会費は当然かかりますが、カードを作ることで種類に応じた会員ランクを取得できます。
以下は、年会費と会員ランクです。
通常カード | ゴールドカード | プラチナカード | |
年会費 | 3195円(さらに割引有り) | 13950円(さらに割引有り) | 66500円 |
会員ランク | シルバー | ゴールド | ゴールド(ダイヤモンドへの優遇有り) |
ダイヤモンド会員を目指すのであれば、プラチナカードを取得するのが一番早いです。(1月から12月の間に10滞在か20泊もしくは120万円の決済でダイヤモンド会員になれます。)
そうでなければ、「ゴールドカード」が一番お得です。
というのもゴールド会員になれるのはもちろんのこと、カード年会費の割引があるからです。
通常13950円ですが、Web明細で1080円引き、マイペイすリボの利用で5400円引きとなり、7470円でゴールドカードを保有できることになるからです。
ゴールド会員になれば、先ほど述べたように、「朝食無料」「部屋のアップグレード」の特典を得られます。
年間に2回くらい泊まるのであれば、ゴールドカードは作っておいて損はないと思います。
ポイント制度については正直イマイチです。
1000円ごとに10ポイントたまりますが、マイル交換については10000ポイントが1000マイルなので、マイル換算だと還元率は0.1%となってしまいます。
年会費を抑えつつ簡単にゴールド会員になれる
朝食無料で無料アップグレード有り
ポイント制度はイマイチ
ヒルトンVISAカードについては以下にもまとめてありますので合わせてご覧いただければと思います。
ホテルでの特典比較
まとめると以下のような感じになります。(2018年8月以降については予想です)
会員ランク | 朝食 | アップグレード | ラウンジアクセス | |
SPGアメックス(2018年7月まで) | ゴールド | あり(マリオット) | あり | あり(マリオット) |
SPGアメックス(2018年8月以降) | ゴールド | なし | あり | なし |
ヒルトンVISA(ゴールド) | ゴールド | あり | あり | なし |
これまでのマリオットでの特典が利用できなくなりそうなので、朝食をあてにしていた場合などはヒルトンに乗り換える人が増えるかもしれませんね。(SPGアメックスは継続で宿泊特典があったりマイルを貯めやすいというメリットがあるので、そんなに乗り換える人がいるとは思えないですが)
参考:SPG・マリオット系列とヒルトン系列のホテル数について
2018年4月時点でのホテル数について簡単にですが調べてみました。
SPG・マリオット系列 | ヒルトン系列 | |
北海道 | 4 | 1 |
東北 | 1 | 0 |
関東 | 11 | 6 |
中部 | 5 | 2 |
近畿 | 14 | 2 |
中国 | 1 | 0 |
四国 | 1 | 0 |
九州 | 1 | 1 |
沖縄 | 4 | 4 |
合計 | 42 | 16 |
ホテル数でいえば、日本国内だとSPGマリオット系列が2倍以上ありますので、旅行に行った際の使い勝手はよさそうですよね。
さいごに
SPGマリオット系列とヒルトン系列との会員制度の違いや提携クレジットカードの違いについてまとめてみました。
SPGマリオット系列は2018年8月の新会員制度のスタートにより、提携クレジットカードの価値が変わってきそうです。
年会費を安く押さえつつ、ホテルライフを楽しむのであればヒルトンVISAを、年会費を多少多く払ってでもホテルライフやマイル獲得を両立させたいというのであればSPGアメックスを保有するのが良いかもしれません。
ちなみに私はいまはヒルトン派です(笑)
ステータスマッチを利用してダイヤモンド会員になったので2020年まではヒルトンをメインに利用する予定です。
それ以降はちょっと分かりませんが、提携カード等の動向を見て対応していきたいと思います。
今日も、最後までお読みいただきありがとうございました。